心や身体を強くして礼儀正しい人間に! 子供への柔道の習わせ方

身体だけではなく、精神も鍛える武道。
武道を子供に習わせようとするなら、空手や剣道などいくつかの選択肢が考えられます。
とりわけ、オリンピック競技であり、中学校での必修化もされている柔道に注目される方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、そんな柔道について、

・子供に柔道を習わせることのメリット
・柔道はどのように習わせればいいのか
・柔道と関連する職業にはどのようなものがあるか

などの点をみていくことにしましょう。

柔道について

柔道とは

柔道というのは格闘技であり、心身を鍛える武道でもあります。
その内容は以下の3つから成ります。

・投げ技
・固め技
・当身技

投げ技とは、相手の身体に触れた状態から押したり引いたり、あるいは捻ったりして相手を投げ倒す技をいいます。
固め技とは、相手を絞めたり押さえたりして、その動きを封じる技をいいます。
当身技とは、突きや殴打、蹴りなどといった相手に当てる技の総称です。

子供の習い事としての柔道の場合、これらの技に加えて礼法や受身を扱うことが多いです。

柔道の歴史

元々は1100年代以降の武家社会における武芸の成立を始まりとして、江戸時代に柔術として発展。その後、嘉納治五郎という人物が柔術の諸流派を研究し、あの有名な「柔よく剛を制す」という原理を完成させました。

そして1882年(明治15年)、東京府下谷の永昌寺の書院を道場代わりとして「講道館」を設立したのが起こりといわれています。

それから、警視庁武術大会で他流派に勝利するなどを切っ掛けとして警察官の必修科目としても取り入れられ、1932年のロサンゼルスオリンピックで種目として初登場。1964年の東京オリンピックで男子の柔道が正式競技となりました。
同様に、女子柔道は1988年のソウルオリンピックで初登場し、1992年のバルセロナオリンピックでは正式競技となったのです。

柔道のルール

柔道の試合では、勝敗はどのように決まるのでしょうか。
まず、「一本」と「技あり」、そして「有効」について確認しましょう。

一本:1回取ることで勝利し、そこで試合が終了します。
技あり:2回取ることで「一本」となり(合わせ技)、試合が終了します。
有効:試合終了時点で両者の「技あり」が同数の場合、「有効」が多いほうが勝ちです。

互いに投げ技や固め技、当身技を繰り広げて、得点を稼いでいきます。
そうして、一本や技あり、有効に該当するかどうかで勝敗が決まるのですね。

柔道を習うことのメリット

礼儀作法が身につけられる

柔道は武道の一つであり、「道」ですから、単に相手を攻撃し打ちのめすためのものではありません。
一人では試合も対戦もできないため、相手への礼を重んじるのです。

特に、子供のうちから礼儀をしっかり学ぶことで、社会に出てからも礼節のある振る舞いができるようになることが期待できます。
ある程度成長してから改めて礼儀を身につけさせようとしても難しいため、これは大きなメリットといえるでしょう。

身体的な強さを得られる

これは、単に肉体を動かすことで鍛えられる、相手を攻撃する技術が身につくということではありません。
たとえば受身を身体で覚えることにより、転倒した時の怪我を最小限にとどめられ、また相手からの攻撃に対しても身を守ることができるのです。

自転車の乗り方を忘れないのと同じように、子供の頃に身体で覚えた動作というものは忘れないものです。
とっさの時に身を守り、怪我を防止することができるようになるというのは、子供の安全のためにも非常に大切なことといえます。

・精神的な強さを得られる

身体を鍛えることによって気持ちの上で余裕ができるというのもありますし、厳しい鍛錬を積み重ねることで困難な物事に挑戦する気概が養われるというのもあります。

また、試合では制限時間内にどのように身体を動かし、相手に技をかけるのかということを真剣に考えなければなりませんから、集中力も身につきます。
日々の勉学でも受験でも、集中力が問われる場面は多いですから、柔道を習わせることによって得られるものは大きいものです。

柔道教室について

何歳くらいから始めるか

まず、子供に柔道を習わせたいという場合には、何歳くらいから始めればいいのでしょうか。
柔道は単なる体操ではなく、その性質上、相手と組み合う、引き倒される、投げられるといった動作も伴う競技であるため、本当の幼児期から始めるのは難しいところがあります。

そこで、その教室や道場にもよりますが、習わせるのは早くとも幼稚園の年長クラス(5~6歳)くらいからにしておくのがよいでしょう。

子供を通わせようとする際には、その教室や道場の指導者が子供の指導についての経験を有しているか、不用意に怪我をさせるおそれなどがないかどうか、といった点は確認しておくのが大事です。

柔道教室での指導内容

柔道を習える場所には、個人での道場の他にも、地域や市町村が開いている柔道教室と、警察署の柔道教室とがあります。

近隣の柔道教室や道場を探すには、公益財団法人 全日本柔道連盟のホームページから「道場を探す」項目で都道府県ごとの教室や道場が確認できますので、そうしたところを手掛かりにするとよいでしょう。

・参考 全日本柔道連盟 道場を探す
http://www.judo.or.jp/dojyo

指導内容はその教室や道場によっても異なりますが、先述した講道館を例に取ると、少年部は普通科と特修科とに分けた上で、

礼法:柔道を行う意義や心構え
基本動作:姿勢や移動、受身、組方など
投技:大外刈や内股、大腰、払腰といった投げ方
固技:上四方固、横四方固、袈裟固などの固め方

といったものが行われるとされています。

どういった内容の指導をどのようなスケジュールで行っているのかについては、その教室や道場のホームページや窓口などで確認しておくといいですね。

柔道を習う際の費用・月謝

柔道は特殊な道具や器具を用いるものではないため、初期費用があまり掛からないのが特徴です。

具体的には初期費用として、道着代が4000~1万円ほど、月謝として2000~5000円ほどを見込んでおく必要があります。
これに加えて、年に数回(地域によって異なります)の昇段試験では、費用が1~2万円ほど(これも地域によって異なります)掛かります。

総合的にみると、年間で5~10万円ほどは掛かると考えておくといいでしょう。
もちろん、より上の段位になるほど昇段試験費用などは増えていくため、その点は注意しておかなければなりません。

柔道と職業

プロの柔道家

柔道を習ったことを活かせる職業としては、まず、会社に所属して柔道の試合を行い、給料や賞金といった収入を得るプロの柔道家が考えられます。
オリンピックで活躍することなどを考えるなら、このコースを目指すことになるでしょう。

基本的には各種の大会で上位入賞するなどの実績を積み、柔道部が設けられている企業に入るというのが典型的なパターンです。
高校や大学などで、いわゆる強豪校に入っておくのもいいですね。

柔道の審判

柔道の審判には、審判ライセンスを取得する必要があります。
ライセンスにはA・B・Cの区分があり、実技試験と筆記試験の通過、そして柔道経験が求められ、それぞれの区分に応じた年齢条件も設けられています。

A区分のライセンスでは全国レベルの大会の審判となれますが、地区の推薦なども必要なため、なかなか条件は厳しくなっています。

柔道整復師

柔道経験者の就く職業として特徴的なものが、国家資格でもある柔道整復師です。
もちろん、柔道経験が絶対に必要だというわけではありませんが、柔道の経験を活かして整復師を目指すという方も多いようです。

柔道整復師として免許を取得すると、接骨院や整骨院で働き、そのうち独立して開業することも可能です。
仕事としては、筋肉や筋などの脱臼や打撲、骨折などの治療を、外科的にではなく行っていくものです。

まとめ

オリンピック競技でもあり、心身を鍛えて自分の身体を守ることにも繋がる柔道は、武道の中でも人気となっています。
子供のうちに礼法を身につけ、正しい姿勢や挨拶の仕方を習うことで、柔道に関連する職業を目指すのではなくとも、よりよい人間として成長することができるでしょう。

多くの教室や道場では見学や体験などを行っているので、お子様に強く育ってほしい、という方は、一度足を運んでみてはいかがでしょうか。

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